『日本独文学会研究叢書』新刊のお知らせ
『研究叢書』071号~073号が刊行され、10月9日(土)、10日(日)の両日、秋季研究発表会の会場(千葉大学西千葉キャンパス)にて、無料配布されます。
学会受付とシンポジウム会場(A会場、B会場)入口の机上に置いてあります。部数に限りがありますので、関心のある方は早めにお立ち寄り下さい。
   
研究叢書担当理事  青木 誠之 増本 浩子


071
中村靖子、Hans-Michael SCHLARB編 「悪」の文学史-グリム、ホフマン、トラークル、イェリネクを道標として―
中村 靖子 はじめに
鶴田 涼子 グリムのメルヒェン『ヘンゼルとグレーテル』における悪の脚色
Hans-Michael SCHLARB E. T. A. Hoffmann und die Dimension des Bösen. Ein Querschnitt anhand exemplarischer Werke
中村 靖子 「情感の内的重力」としてのメランコリー―トラークルの詩『啓示と滅び』に見る悪と狂気―
福岡 麻子 無思考性という悪への抗い―『トーテナウベルク』におけるイェリネクの言語的戦略―

072
須藤勲、佐々木茂人編 カフカと劇場
西成彦   まえがき
佐々木茂人 身体表現の発見―カフカが観たイディッシュ演劇における身振り―
川島隆   カフカ『失踪者』における「劇場」と映画的なもの
藤田教子  あえて見世物になるということ―フランツ・カフカにおける断食芸人の系譜―
下薗りさ  観察者の観察―フランツ・カフカ『城』における対立―
須藤勲   『訴訟』の中の「劇場」とその翻案の問題―カフカの『訴訟』とヴァイスの戯曲『訴訟』との比較を手がかりとして―

073
成田節、藤縄康弘編 「文意味構造」の新展開―ドイツ語学への、そしてその先への今日的展望―
まえがき
藤縄康弘  意味構造と項構造―基本関数の認定とその複合をめぐって―
高橋亮介  「欠如・欠落」の概念と与格の実現―「存在」・「所有」概念との接点を探る
今泉志奈子 日本語における対格の生起と「関与」の概念―被影響(affectedness)をキーワードとして―
春木仁孝  フランス語再帰構文受動用法の諸相―モダリティーを中心に―