<「社会と行為から見たドイツ語」研究会>「社会と行為から見たドイツ語」研究会第8回研究会のご案内 (慶応大学 三田キャンパス 2005.12.18) [J]
「社会と行為から見たドイツ語」研究会

 (SPG-SocioPragmatica Germanica)

        第8回研究会のご案内


下記の要領にて、上記研究会を開催いたします。

ご関心のおありの方は、ぜひご参加下さいますようご案内
申し上げます。


                記


日時: 2005年12月18日(日)、午後2時~5時半頃

場所:慶應義塾大学三田キャンパス・ 三田研究室棟地下1階第1会議室
(JR田町駅、都営地下鉄三田駅下車)  
   
 キャンパス地図をご参照下さい:
     http://www.keio.ac.jp/access.html

研究発表(要旨については下記参照):

   ①横山由広氏(慶應義塾大学):「ハルトマン・フォン・アウエにおける
   押韻語形の変遷についての一考察」(仮題)

   ②安井綾氏(学習院中等科):「『国際化』に対応する学校教育とは
    ―外国籍児童生徒の増加を契機とする包括的教育政策の試み―」

世話人: 渡辺学(学習院大学) manabu.watanabe@gakushuin.ac.jp
      高田博行(学習院大学) hiroyuki.takada@gakushuin.ac.jp
     [お問い合わせは、上記世話人まで]

<要旨>
①伝統的な中高ドイツ語音論・形態論の中核をなす、いわゆる「宮廷詩語」の押韻に関する従来の研究は、ハルトマン・フォン・アウエが後期の作において特定の語形による押韻を忌避するようになった事実を明らかにした。本発表では、「宮廷詩語」を特徴づける重要なトピックとしてドイツ語史の記述でも言及されるこの所見を、当該語の詩行内部の用例を含む全用例を考察の対象とし、テクストの文体ならびに内容の特徴と関連づけて論じることを試みる。

②国境を越える人の移動が増大するなか、学校教育の場では、居住地域と異なる文化を背景とする子どもたち(多くは外国人、特に移住者の子どもたち)にどのような教育が提供されるべきか、また、マジョリティである受け入れ側の子どもたちにはどのような教育が必要か、ということが問題となっている。特に、言語に関する問題は、異文化圏に生活の場を移した子どもたちがはじめに向き合う問題であり、その後もさまざまな場面で影響を及ぼすと考えられる。また、マジョリティ側の子どもにとっても、自分の話す言語を理解しない同級生に接する戸惑いがある。この問題に対して、これまで日本の公立学校は、日本語のできない子どもたちに日本語の指導を行うという方針をとってきたが、近年では、母語・母文化教育や積極的な異文化間教育の視点からの指導の必要性が認識されつつある。現象としての「国際化」は、異文化圏に来た子どもたちと受け入れ側の子どもたち双方にとって、異文化を意識し、視野を広げるチャンスとも考えられる。 本研究の目的は、このような視点に立って、日本の「内なる国際化」を具現する教育政策の一例を提案することである。その際、異文化間教育の視点からユニークな言語教育の実践を行っている、ドイツ・ヨーロッパ学校のモデルを例にとり、日本の学校教育に応用する可能性について検討する。

以上