<東京演劇集団風>『三文オペラ』公演のお知らせ |
乞食や娼婦や泥棒たちが大都会の常闇の世界をうごめいている。ブルジョワ社会が生み出した秩序を嘲笑し、痛烈に風刺していくブレヒトの代表作『三文オペラ』に再び挑む。 『三文オペラ』公演にあたって 東京演劇集団風は、ブレヒト作品の上演を通し、20世紀という時代の経験を見据えることで、現代社会を照らし出そうと試み続けてきました。 そして昨年、2008年には、劇団創立20周年記念公演として、ブレヒト初期作品に取り組んだ新作『乞食あるいは死んだ犬』、拠点劇場や旅公演で100ステージを超える上演を重ねてきた『肝っ玉おっ母とその子供たち』、2007年からレパートリーとして上演を重ねる『マハゴニー市の興亡』など、ブレヒト作品3作品を連続上演しました。 その成果を踏まえ、2009年4月10日~12日、東京演劇集団風は再び、ベルトルト・ブレヒト作、ミラン・スラデク演出による『三文オペラ』に取り組みます。 演出のミラン・スラデクは、1939年にチェコスロヴァキアに生まれ、〈プラハの春〉後の劇場閉鎖によってスウェーデン、そしてドイツへ亡命、また社会主義崩壊後には祖国での文化と芸術の復興を担うなど、激動の時代と対峙し、それを自身の肉体に刻みながらマイムとして放出してきたアーティストです。 東京演劇集団風は、2003年、〈第1回ビエンナーレKAZE国際演劇祭〉にて、ミラン・スラデクが演じる『アポカリプティカ』(ミルコ・ケレメン、フェルナンド・アラバール、エドモンド・キーゼルバッハ、ミラン・スラデク作、ミラン・スラデク演出)を招聘しました。 この来日の際、ブレヒトの友人であったチェコの演出家E・F・ブリアン氏を師とし、自身もブレヒト作品と深く関わってきたミラン・スラデクの提案により、『三文オペラ』の共同製作が話し合われました。 そして2005年、第2回ビエンナーレ国際演劇祭で、東京演劇集団風とミラン・スラデクの共同製作による『三文オペラ』の初演が実現しました。 2008年、ミラン・スラデクは芸術監督・浅野佳成の要請を受け、20周年記念企画・ブレヒト連続上演の締めくくりとして、2003年上演の『アポカリプティカ』を『20世紀の黙示録』と改題し、再びレパートリーシアターKAZEの舞台に立ちました。 初演から2年の時を経て、いま新たに取り組む『三文オペラ』の共同製作です。 詳しくはこちら http://www.kaze-net.org/repertorie/2009/2009_sanmon.html へ |