- 日時: 2009年3月27日(金)15時―18時
- 会場: 東洋大学白山キャンパス6号館2階 6208教室
- http://www.toyo.ac.jp/campus/hakusan_j.html
- [参加費: 500円
- (会員は無料 ただし、会員年会費は普通会員2,000円 大学院生1000円)
- 発表者名: 白井宏美(関西学院大学非常勤講師)
- タイトル: 日独のチャットにおける二者間会話と多者間会話
- キーワード: ドイツ語、日本語、対照研究、コミュニケーション様式
- 概要:
- 日本語とドイツ語とは、系統のまったく異なる言語であり、文化的・社会的背景の相違も大きい。従って、日独両語のチャットを比較対照することで、一方ではチャットにおける(言語・文化を超えた)普遍的特性が見て取れ、また他方では文化的・言語的拘束性が見えてくる可能性がある。そこで、発表者は有名ポータルサイトが提供しているチャットルームを観察し、チャット・コミュニケーションの日独比較分析を行った。その結果、確認できた重要な相違のひとつに次のことがある。日独とも多人数がチャットに参加しているにもかかわらず、ドイツ語では二者間での「会話」がいくつも同時進行している傾向があるのに対して、日本語ではグループになり多者間で「会話」が進む傾向が強く見られるのである。本発表では、実際のチャットの状況を例示しながらこの相違点について論じる。この相違は、日独にそれぞれ固有の口頭コミュニケーション様式がチャットに反映していると解釈することができる。
- 発表者名: 細川裕史(学習院大学・日本学術振興会特別研究員PD)
- タイトル: 「社会と言語からみたドイツ新聞の歴史 - 19世紀を対象として」
- キーワード: ドイツ語、社会言語学、新聞メディア、日常語、19世紀
- 概要:
- 17世紀以降、現代に至るまで、ドイツの新聞メディアとその言語は発展を続けている。Eggers(1977)によれば、それまで特定の階級のみに向けて発行されていた新聞は、社会の近代化を通じて19世紀に急激にマスメディアへと成長し、その言語は幅広い社会層の日常に浸透したという。では、日常的に読まれるようになった新聞の言語と読者が使用する日常語とは、どのような関係にあったのだろうか? 19世紀に関しては、Schikorsky(1990)やElspaß(2005)など、非教養層の書いた私信に基づく日常語史の社会言語学的な研究が注目されている。これらの研究では、社会集団ごとの言語使用の特徴だけでなく、言語使用者の習慣や意識なども視野に入れられている。一方、新聞の言語に関しては、このような研究は十分には行われていない。そこで本発表では、新聞の発展史と日常語史とを関連付けながら、新聞の言語研究の新たな可能性を考察する。
- 総会・プログラムの進行:
- 15:00―15:10 開会、研究会説明、発表者紹介(10分)
- 15:10―16:10 発表1 白井宏美氏(発表40分+質疑応答20分)
- 16:10―16:30 休憩(20分)
- 16:30―16:40 参加者自己紹介(所属と名前程度)
- 16:40―17:40 発表2 細川裕史氏(発表40分+質疑応答20分)
- 17:40―18:00 全体ディスカッション、予告、お知らせ(20分)
- 18:00〜 懇親会(自由参加)
★ご興味がおありの方は直接会場においでください。
お問い合わせは、
三宅和子(
miyake**
toyonet.toyo.ac.jp)
(**のところを@に変えてご送信ください)までご連絡ください。