<学習院大学>「社会と行為から見たドイツ語」(SPG)研究会のお知らせ
「社会と行為から見たドイツ語」研究会
(SPG-SocioPragmatica Germanica)

第13回研究会のご案内


下記の要領にて、上記研究会を開催いたします。
ご関心のおありの方は、ぜひご参加下さいますようご案内申し上げます。

                    記
日時: 2008年7月19日(土)、午後2:30 – 6:00頃
場所: 学習院大学 (JR目白駅下車徒歩1分) 
西2号館5階、505教室
キャンパス地図をご参照下さい:
http://www.gakushuin.ac.jp/mejiro.html

プログラム (内容に関しては下記の要旨を参照):
 2:30- 林明子 (中央大学):
      会話のストラテジーについて考える

 4:15- 白井宏美 (関西学院大学非常勤講師):
      チャット・コミュニケーションにおける日独間の相違とその要因

世話人:
高田博行(学習院大学) hiroyuki.takada_AT_gakushuin.ac.jp
渡辺 学(学習院大学) manabu.watanabe_AT_gakushuin.ac.jp
(_AT_は@マーク)

[お問い合わせは、上記世話人まで]

発表要旨
林明子:「会話のストラテジーについて考える」
 本発表では、同じ条件下で収集した4言語の会話資料をもとに、ドイツ語における会話のストラテジーについて考える。会話の参加者が、インタラクションの中で意図や目的を実現しようとするダイナミックなやりとりを、会話の展開構造と音声的な特徴という観点から分析する。他言語との対照にあたり、発語内行為の種類を等価の枠組みとして用いる。具体的な作業としては、まず応答ペアを手がかりにドイツ語と日本語を対照する。つぎに、音声的特徴について、韓国語・フランス語の資料にも対照範囲を広げ、無音ポーズの頻度と長さを中心に分析する。限定された範囲ではあるが、マクロとミクロの双方から総合的な考察を試みたい。

白井宏美:「チャット・コミュニケーションにおける日独間の相違とその要因」
 チャット・コミュニケーションに関する言語学的研究は、日独ともに1990年代に入ってから徐々に行われてきている。ドイツ語チャットの研究に関しては、フランス語やスウェーデン語などヨーロッパの言語と比較したものはあるが、日本語と比較したものはまだない。日独間に文字・言語体系や文化・社会的背景について大きな相違が存在することから考えると、日独のチャット・コミュニケーション様式には根本的な相違が存在する可能性が高いと思われる。そこで、有名ポータルサイトが提供しているチャットルームから条件を揃えて収集したドイツ語と日本語のチャットテクストを分析データとし、次の点について考察を行う:1)チャット・コミュニケーションにおける日独間の本質的な相違はどこにあるのか、2)どうしてそのような相違が起こるのか、どこからその相違は生じるのか、3)この重要な相違点を一貫して説明できる原理はあるのか。