ドイツ語教育と就職の展望に関する実情把握のためのお願い[J](締め切り2005.09.18.)
ドイツ語教育と就職の展望に関する実情把握のためのお願い





 5月におこなわれた、常任理事会とDAAD、ゲーテインスティトゥート、ドイツ大使館との意見交換の会合がきっかけとなって、駐日ドイツ大使を中心に、日本独文学会とドイツ系企業の代表とで、ドイツ語教育とドイツ系企業の求人条件等についての話し合いが行なわれることになりました。つまり、日本の(研究者・教職志望でない)学生がドイツ語を学ぶことの、人生設計上の展望の問題を、大使館が本格的に取り上げ始めてくれたようなのです。具体的には、9月21日に最初の会合が持たれます。この会合を意味のあるものにするためには、こちらとしても資料、ないし、ある程度詳しい状況把握が必要です。

 これまでのところは、私が大使館の担当者からの電話を受けた段階ですが、先方の知りたいこととしては、当然、現状では独文・ドイツ語科等卒の学生たちがどのような就職をしているか、ということがあります。また、ドイツ企業側として求めているのは第一に経済等の知識であり、その次に外国経験などの視野の広さが来る、それがドイツ語圏・ドイツ語であれば一番いい、ということでした。そうなると、先方として視野に入るのは、まずは独文科・ドイツ語学科の学生というより、経済等を専攻した学生で、ドイツ語もできる学生、ということになります。しかしもちろん、ドイツ語・ドイツ文化を学びながら、経済の勉強をするということも考えられないわけではないようです。また、ドイツ系企業が企業説明会をするのはどうか、という話もあります。

 どのような形であれ、大学でのドイツ語(教育)のプレゼンスを守る上で、ひとつの有力な方途と思われる訳ですので、学会として、この機を逃さずに対応していきたいと思っています。



 このような状況ですが、この問題に取り組む最初の一歩として、上記の会合の前に、是非、皆様がそれぞれ関係しておられる大学についての実情、また、そのような文脈で、あったら良いと考えておられることなどについて、情報やご教示、ご助言をお願いしたいと考える次第です。大学や学部等の種類などによってさまざまな違いがあると思います。ご回答のひとつの目安としてアンケート形式にしましたが、それに従っていただいても、それに囚われず自由に書いていただいても、たいへんありがたく思います。

 急なお願いで恐縮ですが、ドイツ語のプレゼンスを守る努力の一環として、是非ご協力をお願い致します。

 



松浦 純





(以下、アンケート形式のご質問です)

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 ドイツ語学習が就職にどのように役立っているかを調査するため,以下の質問

にお答えいただければさいわいです。だいたいの傾向がわかればいいのですが、

もし数字が分かっているなら、数字でお答えください。



ご回答は9月18日(日)までに,umfrage@jgg.jp 宛てにメールでお願いいたします。

 

1)貴大学・貴学部では,卒業生のうち,独文関係を専攻している学生はどのくらい

いますか?

1-a) そのうち,ドイツ企業に就職する者はどのくらいですか?

1-b) ドイツ企業以外でドイツ語を使う職場に就職するのはどのくらいですか?

1-c) ドイツ語とは関係がない職場に就職するのはどのくらいですか?

1-d) 独文関係の大学院に進学するのはどのくらいですか?

1-e) 独文以外の大学院に進学するのはどのくらいですか?



2)専攻以外の外国語としてドイツ語を勉強しているのは毎年何人程度ですか?

2-a) そのうち,ドイツ語を生かした職業についたのは何人程度ですか?

 

3)以上のような情報が集約できるようなシステムはありますか? あるのならば,

どのようになっていますか?

 

4)日本のドイツ企業が,ドイツ語の知識を就職希望者に要求すれば,ドイツ語の

学習意欲が高まると思いますか?



5)ドイツ企業は,まず経済などの知識を求めているようです。専攻の知識は

しっかり身につけ,ドイツ語をZusatzqualifikationとして身につけさせるような

プログラムを貴大学(貴学部・学科)は提供されていますか? されている

場合は,その実情をお教えください。また,提供されていない場合,提供

することに関してどのように思われますか?



6)どのような活動を,独文学会とドイツ大使館やドイツ企業が連携を取って

行えば,ドイツ語の学習者を増やすことにつながると思われますか?



7)そのほか、このような問題について、なんでもご意見をお書きください。



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