前付け問題についての調査報告

前付け問題についての調査報告




2017年7月3日
機関誌担当理事




先の第71回総会(2017年5月27日、於:日本大学)にて会員よりご指摘をいただいた、機関誌『ドイツ文学』2004年度Band 3, Heft 1以降の前付けに:


unter Mitwirkung der Gesellschaft zur Erforschung der österreichischen Literatur, des Vereins für Goethes Naturwissenschaft und des Arbeitskreises für deutsche Grammatik


の文言が入っている件について、以下のとおりご報告申し上げます。

日本独文学会は2003年度分の科研費に、「特定欧文総合誌」の枠で応募しました。これは「複数の学会等が協力体制をとって刊行」するものと定義されていますので、それに対応するため、機関誌編集・刊行規程の変更の必要が生じました。

 新たな機関誌編集・刊行規程(案)は2003年3月31日の理事会(於:立教大学)で承認され、『ドイツ文学』別冊2003年春号に掲載されることで学会員に周知されました。この案を含む機関誌の新方針は、2003年5月31日の総会(於:武蔵大学)で承認されています。2003年9月15日に作成され、10月17日の理事会(於:東北大学)で最終的に承認された機関誌編集・刊行規程の中では:


欧文誌は,「特定欧文総合誌」(複数の学協会が協力して刊行する全頁欧文の学会誌)として,日本独文学会が隣接学術団体の協力を得て刊行する。


と定められ、「付帯事項」として:


特定欧文総合誌を協力して刊行する隣接学術団体は,当面オーストリア文学研究会,ドイツ文法理論研究会,ゲーテ自然科学の集いとする。


という文言が入りました。問題の『ドイツ文学』前付けの記述は、この新たな規程を踏まえてのものです。

 その後、機関誌が「特定欧文総合誌」としての科研費申請を終了したのにともない、再度改訂された機関誌編集・刊行規程(2005年5月3日より適用)からは、上述の「隣接学術団体の協力を得て…」の規程および付帯事項は削除されます。しかし、それと同時に前付けの対応する記述も削除しなければならないところ、削除し忘れていたという経緯であると考えられます。

 この調査結果を受け、『ドイツ文学』次号より前付けの当該の文言を削除します。

以上