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大宮 勘一郎(慶應義塾大学)
 『彼岸過迄』というのは前年の四月頃から支度し始めて、翌年の彼岸過までかかる予定だから単にそう名づけたまでに過ぎない実は空しい標題である。

ドイツ文化ゼミナールは、春分の日を挟む七日間ないしその次週あたりに、蓼科を会場として開催される。日本の学年暦からすれば、終わりと始まりの間の時期にあたり、両者の間に節目を刻みながらも繋ぎ合わせる、まさにお彼岸のような格好である。昨今は終わりも始まりもなく、一息ついたかつかぬかのうちに新学期に入ってしまうから、前の此岸から次の此岸へとだらだら陸続きのような感じがするが、やはりお彼岸はあったほうがよい。

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正書法第34条付則1(K.Narita)[J]

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学術コラム
  投稿日: 2008-5-4 21:24
成田克史(名古屋大学)
今、私の傍らにドイツ語正書法辞典が5冊転がっている。大学の研究室にも3冊あるから、合わせて8冊、複本を差し引いても6冊だ。商売道具とはいえ、ずいぶん買ったものである。ドイツ経済の発展に貢献できて何よりと思う。この正書法、一回の改革で済ませるのではなく、十年経ってもう一度変えるあたり、ドイツもなかなか商売上手である。この分で行くと 2016 年に三度目の正直で、すべて元どおりなんてこともあるのかもしれない。そうすれば8冊のうち、最初の1冊以外はお払い箱となって部屋が片付く。それもめでたい。そんな正書法の規則を眺めていてちょっと気になることがある。例えば第34条付則1だ。

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脇阪 豊
Fritz Heider の論文 Ding und Medium (Berlin 2005)は、もともと1926年ベルリンのある雑誌に発表され長い間入手困難であったが、Dirk Baecker氏によって復刻刊行された。ハイダーはいわゆる「帰属理論」その他を通じて、今日の認知心理学や社会心理学の基礎づくりに重要な貢献をしたことで知られる。上記論文は、ときにアリストテレスのMedium 考察(「心について」)やヘーゲルの媒介理論(『精神現象学』)を想起させる文脈の中で、感覚と知覚の諸問題を緻密に論じている。全編の主題は「構成要素結合」の普遍的基準である対概念lose / fest の構築である。その媒質論の核心が示されている。当時カール・ビューラーがこれに注目し、ハイダーをウィーン大学に呼ぼうとしたが果せなかった。そしておよそ60年後、社会学者ニクラス・ルーマンは、ハイダーの対概念のなかに「非対称的」でありつつ「相互補完的」な関係、そして二つの原理「排除」と「包摂」の共在を読みとり、これをMedium(lose) / Form(fest)の関係に再形式化し、その後期コミュニケーション理論の中軸にすえた。この「媒質と形式」は、「経済」、「法律」、「教育」、「芸術」そして「科学論」などの諸考察から、マスメディアの「現実」や「愛」のはたらきの分析に至るまで、多層・多面的に適用され、ライトモチーフとして繰り返されている。その旋律はパーソンズ以降「最大の社会学理論家」による未完の「社会システム理論」に相応しい。

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「千と千尋」のドイツ語(A.Fujii)[J]

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学術コラム
  投稿日: 2008-1-13 20:10
藤井 明彦(早稲田大学)
 初級を終えたドイツ語クラスの教材に,宮崎駿監督の映画『千と千尋の神隠し』のドイツ語版を使い始めてから4年近くになる。読む箇所を毎年少しずつ替えて行くうちに,テキストの分量も増えて映画全体の2/3ほどになった。ドイツで発売された(従ってPAL方式の)DVDのまずドイツ語字幕をパソコンに打ち込み,それを聞き取りで補って行く。字幕は実際のセリフの8割程度をカバーしていて,ドイツではようやく最近発売された『となりのトトロ』の字幕などと比べると,はるかに打率が高い。といってもスクリーン上で字幕に与えられているスペースはやはり狭く,現在完了形は殆どすべて過去形で表示されたりする。

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北海道支部の近況(S.Umetsu)[J]

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学術コラム
  投稿日: 2007-11-24 19:27
梅津 真(うめつしん:北海道情報大学)
 北海道のドイツ文学、ドイツ語教育関係で何か明るい話題があるだろうかと、あれこれ思いを巡らしてみたが、なかなか見つからない。ドイツ語教員のポスト削減に伴う若手研究者の就職難が「出口なし」の状況にあること、学会の参加者が少なくなって、懇親会も年々寂しくなっていることなど、どれをとってもその深刻度は全国で一、二を争うのではなかろうか。札幌圏とそれ以外の地域との「格差」も広がりつつあるようで、地方の短大の中には経営難に直面して倒産に追い込まれたところも出て来ている。大学の二極化が鮮明になるにつれて「生き残り」をかけた大学間の提携、学部、学科の改組、再編の動きも急で、名称も何が何だかわからないようなカタカナ名が目立つ。道内で一人勝ちしていると言われる北大でさえ、教員が戸惑うほどのスピードで大幅なシステムの改革が進められ、教育や研究の在り方も昔とは随分様変わりしているようである。かつての独語独文科研究室は西洋文学講座の中に吸収・解消され、独文だけのコンパやソフトボールチームといった「まとまり」はなくなったと聞く。それが果たして良いことなのかどうか、俄かには判断できないが、語学力を含めて良い意味での「専門馬鹿」が育たなくなるとしたら由々しきことだと思う。

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テュービンゲンで感じたこと(Y.Hosaka)[J]

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学術コラム
  投稿日: 2007-9-19 13:56
保阪靖人(首都大学東京)
2007年4月に、10日ほどドイツに行った。 4月といえば、新学期が始まる忙しい時期で、特に大学の教務の仕事をいろいろと担当しているため、何事かと言われそうなのであるが、なかなかない機会なので何とか出かけた。 1年以上留学をしていたはずなのに、この時期のドイツは本当にすばらしいことを忘れていて、おかげで花も緑もアスパラも楽しむことができた。

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こらえるゲルマニスティク(A.Ogawa)[J]

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学術コラム
  投稿日: 2007-2-17 11:43
小川暁夫(関西学院大学)
日本のゲルマニスティク(ドイツ語学ドイツ文学)の危機が叫ばれて久しい。苦しい事情を話題にすることでゲルマニスティクの活動を保持するという皮肉な様相さえ呈している。このことを書くのは、私もその仲間にいるので、つらい。

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またもう一つの俘虜収容所演奏会(M.Nishimura)[J]

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学術コラム
  投稿日: 2006-12-18 18:52
西村雅樹(京都大学)
 先日公開された映画『バルトの楽園』では、第一次世界大戦中から直後にかけて徳島県の板東に設けられていた俘虜収容所が舞台となっていた。クライマックスのシーンでは、捕虜たちによってベートーヴェンの『第九交響曲』が演奏されている。この収容所で『第九』の日本初演が行われたということはよく知られている。しかしこれほど記念碑的な演奏会ではないにしても、他の収容所でも捕虜たちによる演奏会は開かれていた。その一つを紹介してみたい。

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「ファウスト展」を見て(Y.Takahashi)[J]

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学術コラム
  投稿日: 2005-11-29 23:40
高橋義人(京都大学)
 2005年4月から2006年3月までは「日本におけるドイツ年」である。このドイツ年を飾るべく、フランクフルトのゲーテ博物館からは「ファウスト展」のための秘宝の数々が日本に送られてきた。展覧会は10月1日から23日まで京都の大谷大学博物館で、また10月29日から11月14日まで東京の日本大学文理学部図書館展示ホールで開かれた。

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