第33回 春のインターウニ・ゼミナールに参加して(Y. Takahashi)[J]   作成日:2014/04/06
 2014年3月14日から18日にかけて、春のインターウニ・ゼミナールが開催された。2011年まで使用させて頂いていた獨協大学の福島県内の施設が老朽化により使用不可能になった影響で、2012年は御殿場のセミナーハウスで行われ、昨年と今年は国際医療福祉大学の那須セミナーハウスで行われている。獨協大学には施設を長年使用させて頂いたこと、また国際医療福祉大学には現在使わせて頂いていることに対し、この場を借りて感謝の念を述べさせて頂きたい。今年は全国から70人を超える学生が参加し、「変化する大学—Studium im Wandel」という刺激的なテーマのもとで活発な議論がなされた。
 参加者は、首都圏の大学を中心に、北は北海道大学から南は鹿児島大学まで全国30を超える大学から集った。1年生が全体の4分の1程度、学部2年生が最も多く全体の半数近く、3、4年生、大学院生、社会人がそれぞれ数名ずつであった。インターウニは春と夏の2回開催される。夏は学部3年生程度のドイツ語力が前提となっており、最初からドイツ語での議論が展開されるが、春はドイツ語を習って1年目の学生から参加可能であり、留学経験のある大学院生も来るため、参加者のドイツ語レベルには大きな開きがあり、それぞれのレベルに応じたグループで授業が行われる。

 ゼミ一日目はドイツ語レベルに応じたグループ分けとテーマに関する導入、二日目はグループ学習と韓国人ゲストの講演、三日目は„Studentischer Tag“と呼ばれ、最終日に行われるグループごとのプレゼンテーションのための準備に当てられ、午後にはインターウニに対して多大な援助をして頂いているDAAD東京事務所の所長Holger Finken氏による講演が催された。四日目は再びグループ学習、夜には盛大な打ち上げがあり、最終日は各グループの考える「理想の大学」を紹介するプレゼンテーションで幕を閉じた。「変化する大学」とは、日本人、ドイツ人の教員は嫌でも向き合わざるをえない話題であるが、大学に数年しか在籍しておらず、「変化」の渦中にいるという意識の薄い学生とどのように問題意識を共有し、建設的な議論を行うか、という難問が教員を悩ませた。教員が直面している問題を学生にとって身近な問題にまで広げて考えてもらうため、話題は多岐に及んだ。若者の社会的状況、日独の大学の比較、大学と地域のかかわり、若者と政治のかかわり、„studieren“と„lernen“の違い、 等々、工夫をこらしたテーマ設定の授業が行われた。

 最終日のプレゼンテーションでは(予想はできていたが)理想の「大学」にまで話が及ばず、理想の「授業」のレベルでの発表が多かったが、中には学生が地域住民を対象に授業を行う案を出したグループや、日本独自のAbitur-System (Jabi-System)を導入し、入試や就活に縛られない学生生活を送れるようにする、といった画期的なアイデアを披露したグループもあり、それぞれの参加者にとって、大学での学習のありかたを考える絶好の機会となったようである。参加者への合宿後のアンケートには、賛辞だけでなく歯に衣着せない批判も多々寄せられた。以下に参加者の感想を抜粋して紹介する。


・主体的にドイツ語を学ぼうとしている学生が集まるとっても素敵な空間、という印象を受けました。普段自分の学部の人しかみてこない中で、しかもドイツ語を今年でやめてしまおうと考える学生が多いという環境に身を置いている中で、自分は今後どうドイツ語と向き合うか迷いがありました。しかしこの合宿で間違いなくその答えが出たように思います。ぜったいドイツ語を諦めない!!!!次までに一歩成長してまたお会いできたらと思います。

・去年、大学に入学してから始めてドイツ語を履修した私にとって、このインターウニは初めてドイツ語を使う場となりました。大学でも会話集のようなものでドイツ語を使うことはありましたが、自分の伝えたい文章を自分で考え、ドイツ語で発信するという作業を5日間も続けて行ったことでドイツ語を自分の言葉と認識することができ、良い経験ができました。また、他大学のドイツ語学習生の友達ができ、ドイツについての情報交換や、国内で行われているドイツにまつわるイベントについて共有することができました。

・全員が高い意識を持って参加されていたので、普段の「必修でやらされている人からやりたくてやっている人まで」という授業とは異なり、様々な討論を交わし、5日間という短い間でしたが、多くの事を学ぶことができたと思います。また、多くの先生の授業をコマごとに受けられるため、常に新鮮な気持ちで授業に望むことができました。

・普段は読むのが中心でなかなか得られないアウトプットの経験を得られたのは自分のドイツ語学習にとって大きな収穫でした。しかしながら、大学論についての基礎知識が共有されないまま議論がなされていた印象もやや受けました。非常に興味深いテーマでしたが、我侭を言えばもう少し歴史的な視点から突っ込んだ議論ができればよりよかったと思います。

・大学の組織改革などは、あまり一般の学生には馴染みが薄かったせいか、学生のプレゼンの内容は授業の改善など学生が身近なものが多かったように思います。

・理想の大学像を挙げることが多かったので、もっと社会的な繋がりや、少子高齢化や移民などの現実的な社会変容の中での大学といった、更に学術的な見方が出来れば良かったと思う。

・インターウニは、今回のテーマである「理想のStudium」を具現化したひとつの好例だと思います。たしかに、お金と時間をかけてまでドイツ語とディスカッションを学びたいと思う学生だけが集まっているインターウニ的状況を、普通の大学内で実現するのはなかなか難しいでしょう。とはいえ、このゼミで学ぶ意欲を新たにした学生が、そのモチベーションをじぶんの大学に持ち帰ってくれること、そしてあわよくば「インターウニっていう楽しいゼミがあるんだよ」と何も知らない周りの学生を誘惑してくれること、などの可能性を考えれば、やはり間接的にではあれ、インターウニは「望ましいStudium」の実現に貢献しうると期待できます。


 他には、ゼミ運営に対する批判(ホールが寒い、食事が冷たい、放射能が怖い、飲み会の部屋が狭い、遅くまで飲んでいる人がうるさい)や、一つ一つの授業に対する批判(教員の個人特定が可能なので詳述は避けたい)も見られた。しかし、最後に引用したコメントは、(私が言うのはおこがましいことであるのは重々承知の上で)インターウニがずっと目指して来たことを言い表しているといえるだろう。

 「ドイツ語を学んでいる」という共通項のもとに、大学も学年も専攻も異なる学生が集まり、5日間集中してドイツ語で一つのテーマについて考え、一つの形にまとめあげる際にうまれる結束力は他に類をみない。また、日本人、ドイツ人、韓国人(ゲストとして10年来参加している)が、ドイツ語を共通語として会話することも、「国際語」は英語だけではない、ということを知るための大変貴重な機会である。さらに教員同士相互に授業見学を行い、意見を述べ合うことで、授業の質を高め合う場にもなっている。学生には、いわゆる「リピーター」が少なくないが、教員の中には、30年前、20年前、10年前に学生として参加していた者も大勢いる。私自身、2001年と2002年の夏ゼミに大学院生として参加し、大きな刺激を受けた。その後留学を経て、講師としてまた参加したいとの意向を主催者に伝えたところ快く受け入れて頂き、2009年の夏ゼミから講師を務めている。

 インターウニに参加した学生がリピーターとして、さらには教員として戻ってくることで、ゼミの理念が継承されているのである。「ドイツ語」を媒体として、一つの「文化」が形成されていると言っても過言ではない。なにかと風当たりの強い第二外国語業界において、「○○語なんて習って何になるの?」という世間の問いに対し、実践例を持って「こんなことができるのだ」と言える、極めて希有な場になっていると言えるのではないだろうか。ドイツ語業界の現状を嘆き、将来を悲観する前に、インターウニの地道な、しかし確実に実を結んでいる試みを知って頂きたい。なお、インターウニのホームページ(http://www.interuni.jp)にも2014年春ゼミのまとめを近々掲載予定である。


高橋優 (福島大学) 
日付
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内容
2015/09/01
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