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研究叢書刊行規程改定のこと(S.Koizumi)[J]

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理事のリレーエッセイ
  投稿日: 2007-6-30 21:55
小泉 進(上智大学)
2005年春季日本独文学会総会において理事に嘱任され、まもなくそれまで1人だった日本独文学会研究叢書の担当が2人に増員されることになり、高田博行理事と共に、私も担当することになりました。この2人体制は、研究叢書の、したがって研究叢書刊行規程の見直しとも連動していました。叢書刊行のお世話と平行して、研究叢書の性格を見直し、必要に応じて刊行規程の改定を図ることが、われわれに課された仕事でした。
ここでは、2006年2月4日の理事会で承認され研究叢書刊行規程改定の背景にある、研究叢書の位置づけについて、説明させていただきたいと思います。

研究叢書は、研究発表会でのシンポジウムをもとにした論文集ですが、学会誌の特集号との大きな違いは、学会誌のように編集委員による査読が行なわれないという点にあります。しかしその代わりに、シンポジウムにおけるそのテーマについて良く知っている者同士の議論は、学問の質を高める機能を十分に果たすでしょう。多くの場合、シンポジウムは共同研究や研究会などの長年の研究活動が母体となっており、さらにシンポジウムの準備段階でのメンバー相互の議論や、シンポジウムの場での質疑応答などが、シンポジウムのテーマについて考察を深めるきっかけを与えてくれるはずです。ですから、各論文をシンポジウムの発表の速記録ではなく、シンポジウムでの議論を踏まえた、より良いものに仕上げていただくために、研究叢書の刊行時期を半年後と1年後の選択制から1年後のみに一本化しました。また、より良い論文集を仕上げようという、制作者の熱意を積極的に支援するため、シンポジウム非参加者の論文を1本だけなら加えることができるようにしました。

あるテーマについて共同で研究し、その成果をシンポジウムでの発表によって学会に公表し、それをさらに論文集にまとめる、という一連の流れを設定することで、研究活動の活性化を図りたいと考えています。研究叢書印刷経費報告書の提出を規程に盛り込んだのも、学会はあくまでも研究叢書の刊行を奨励し、補助する立場にあるのであって、研究叢書の編集・刊行の責任は編集グループにあることを、形の上でも明確にするためでした。

ただ、研究叢書の刊行を奨励し、補助する立場にある以上、学問上の論争から著しく逸脱していたり、研究叢書にふさわしくない表現などがあったりした場合についての条項も、加えておく必要があると判断しました。それが、研究叢書刊行規程の申請手続きと印刷原版提出時の却下条項です。

ともあれ、今回の改定は、研究叢書が学会員の皆様の自由で自主的な共同研究を側面から援助しようとする企画であることを、刊行規程にもきちんと反映させようとしたものです。研究発表会におけるシンポジウムがいっそう盛んになることを願っております。

<なお、これまで刊行された研究叢書タイトル一覧をHPの研究叢書の欄に掲載いたしました。ご覧になっていただければ幸いです。>

日本独文学会研究叢書担当理事
小泉 進(上智大学)
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