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第16回韓国ドイツ語教育学会(KGDaF)国際シンポジウムに参加して (F. Ogasawara) [J]

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外国語教育コラム
  投稿日: 2015-10-18 21:16
小笠原藤子(慶應義塾大学非常勤講師)
 2015年9月11日から12日にかけて、第16回韓国ドイツ語教育学会(以下KGDaF)国際シンポジウムが韓国ソウル駅に程近く、自然豊かな南山公園麓のGoethe-Institut Korea(以下GI) にて開催された。今回は、GIの特別な支援を受けての開催だった。というのも、KGDaF創立20周年を迎えたからである。さらに、ドイツ語教育に多大な貢献をされたGIの東アジア語学部長Eberhard Weller氏の定年に伴う送別会も同時に華々しく行われたため、大学ではなくGIが会場となったことも意味を持っていた。20周年を迎えたKGDaFとドイツ語教育発展に大きく貢献したGIとのコラボレーションは、日本からの数名の参加者にも感銘を与える光景であった。また、個人的には韓国独文学会とは独立してKGDaFが活動していることも新鮮だった。
 初日は昼過ぎからの開幕だった。GI Korea のSung-Gi Cho氏の挨拶から始まり、KGDaF会長のHyung-Uk Shin教授が、韓国でのドイツ語教育発展の経緯や現状を紹介し、初めて参加した私にはそれだけでも非常に興味深かった。これを機に、新たな飛躍を願うとのことだった。さらにGI 東アジア地域本部長のStefan Dreyer氏、ドイツ大使のS.E.Rolf Mafael氏、そしてIDV副会長でありGIニューデリーからのPuneet Kaur氏という錚々たる来賓の方々の挨拶が続いた。音楽や経済の分野でリンクをさせることによって、実践的なドイツ語教育をしながら発展を臨むという主旨の挨拶もあった。ドイツ国内においても、EU外からの大学卒業者の雇用が広がる地域もあり、今こそ語学能力が生かされる時であるとの意見もみられた。

 実際に、韓国では現在、熾烈な受験のためにドイツ語を選択する生徒が増加しており、GIの受講者数は増加傾向にあるという。これを受験だけでなく、いかに大学や、社会でのドイツ語へリンクできるかがひとつの課題となっている。

 さて、今回のシンポジウムのテーマは、„Lehrkompetenzen für einen erfolgreichen DaF-Unterricht”であり、ウィーン大学教授で、DaFの第一人者であるHans‐Jürgen Krumm氏が招待教授として基調講演を行った。„Lehrkompetenz”を高めること、よりよい授業を提供する必要性を説きながら、一方で、授業とは自由に構築されるいわゆるKunstとWissenschaftとの融合であり、Lehrkompetenzそのものが標準化されることの危険性をも明示された。

 Krumm教授は、KGDaFやGIと深いつながりを持つ。今シンポジウムでは、初日の最後に、”Deutschunterricht mit Spaß und Erfolg“と題したドイツ講師のためのコンテスト受賞者の授賞式も行われたが、Krumm教授はこのプロジェクトにも関わっている。これは、大学講師、GI講師そして高校教員が、それぞれテーマに沿った楽しく実りある授業の提案をプレゼンテーションした上で、賞が贈られるものであった。受賞者のプレゼンテーションも行われ、大変参考になった。日本でも導入したいという話がすぐに持ち上がっていた。

 ドイツ語で行われた講演の題目は以下の通りである。
Programm
11.09.2015
Plenarvortrag
Lehrkompetenzen für einen erfolgreichen Deutsch als Fremdsprache-Unterricht (Hans-Jürgen Krumm)

Sitzung I
- Lehrkompetenzen für den Unterricht mit asiatischen Lerngruppen (Puneet Kaur)
- Kontrolle ohne Dominanz - Die Lehrerrolle beim dialogischen Lernen in einem inhaltsbasierten Deutschprogramm an einer japanischen Universität (Michael Schart)

12.09.2015
Sitzung III
- Wie funktioniert regionale Lehreraus- und fortbildung mit DLL in der Praxis? Die praktische Umsetzung der Basiseinheiten der Fort- und Weiterbildungsreihe Deutsch Lehren Lernen an den Goethe-Instituten der Region Ostasien. (Axel Grimpe)
- Wirkung von schriftlicher Fehlerkorrektur – Subjektive Überzeugungen von Lehrenden und Ergebnisse empirischer Untersuchungen im japanischen DaF-Kontext (Tatsuya Ohta)
- 7 + 4 oder: Das Einmaleins der Lehrkompetenz zum muttersprachlichen Deutschlehrer im zielsprachenfernen Ausland (Holger Steidele)

Sitzung IV
- Eine Studie über erfolgreiche Unterrichtstypen aus Sicht von Deutschlehrern (Miyoung Lee, Insuk Kim)
- Praxisorientierte Unterrichtsmodelle im DaF-Unterricht (Mikyung Chu)

Sitzung V
- Lehrende als Lernende – über die Komepetenz von Lehrkräften, selbst eine neue Fremdsprache zu lernen und diesen Prozess zu reflektieren (Fujiko Ogasawara)
- Was der Fremdsprachenunterricht von der linguistischen Feldforschung lernen kann (Gerd Jendraschek)




 韓国での学会参加は初めてで、長時間にわたるシンポジウムにもかかわらず、みなが熱心に聴き入っていたのが印象的であった。ほとんど質疑応答の時間が取れなかったのが残念であったが、プログラムにある通り、Kaffeepauseが結構あり、そのたびに質疑応答が熱心に交わされていた。また、私の発表も含め、発表の途中でも時々その内容によって拍手が起こるという非常にアットホームな学会でもあった。人数的には多くて40人だったと記憶しているが、無条件に心地のよい学会であったと感じるのは、私だけではなかったと思われる。

 初日の夜には、先のWeller氏の送別会が来賓も交え100名を超えた中、18時30分から20時まで行われた。そして引き続き、生バンド演奏を聴きながらの宴会となった。送別会では、最初にサクソフォンとピアノ演奏があり、最後にはWeller氏まで飛び入り参加することになった、伝統太鼓パフォーマンスを享受することができた。

 今回の詳しい発表内容は、論文としてネットで発表されることになる予定なので、そちらを待っていただきたい。私は現地の雰囲気を少しでも伝えられれば思い執筆した。もっと多くの日本人にも次の機会には足を運んでいただきたい。ただ、KGDaF会長は、今回は20周年記念会ということで、普段とは全く違う様相を呈していたということなので、毎回このようだとは思わないでほしいと念を押された。

 最後に、個人的なことになるが、私はドイツ語と韓国語の資格試験で問われる初級語彙の差異を中心とした、教師であり学習者として得られる知見についての発表を行うために渡韓した。自身は、KGDaF会員でも招待講師でもない一参加者ではあったが、発表準備の段階から非常に温かく迎え入れられて非常に感謝している。発表者のテーマは多岐に渡り勉強になったことは言うまでもないが、多くのダフラーと交友関係を結び、意見交換ができる貴重な体験をすることができた。そして、ドイツ語、韓国語の飛び交う、私にとってはこの上なく楽しい空間であった。
似て非なる隣国ソウルで、来年は、アジアゲルマニスト会議が開催される。機会があれば参加してみたい。

小笠原藤子(慶應義塾大学非常勤講師)
※写真はすべて著者撮影による。

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